バタバタする年末は余裕をもっておせち料理を作っておきたいですが、どのくらい日持ちするのでしょうか?つい作りすぎてしまったときに長持ちさせるコツも紹介します。
目次
おせち料理を食べるのは大晦日?元日?
おせち料理は、年末に調理してお正月三が日にかけて食べるため、保存がしやすく工夫されている日本の伝統料理です。特に、吸湿性や防腐性が高いことで知られる砂糖が多く使われていることが特徴です。
では、おせち料理がどのくらい日持ちするものなのか、料理別に紹介します。日持ちする期間を知っておくと、年末の予定も立てやすく便利です。
手作りおせちを冷蔵した場合
料理 | 保存期間 | 冷蔵保存のポイント |
---|---|---|
黒豆 | 5日程度 | 途中で火入れをすると1週間ほど日持ちする。 |
煮物(筑前煮) | 3~4日程度 | 3~4日持たせるためには1日1回の火入れを忘れずに。 |
数の子 | 1週間程度 ※塩抜き前なら2~3カ月 |
外気に触れないようにラップや密封容器を使って保存すること。 |
栗きんとん | 2~4日程度 | 砂糖を多めに入れるか、レモン汁を少々加えて調理すると保存性が上がる。 |
昆布巻き | 1週間程度 | フリーザーバックを使ってチルド室保存すること。 |
田作り | 10日程度 | 外気に触れないようにラップや密封容器を使って保存すること。 |
手作りおせちを冷凍した場合
料理 | 保存期間 | 冷蔵保存のポイント |
---|---|---|
黒豆 | 1カ月程度 | フリーザーバックに小分けにして冷凍すること。 |
煮物(筑前煮) | こんにゃくは冷凍するとブヨブヨになるため、取り除いておくこと。 | |
数の子 | 空気が入らないようにラップで包み、さらにフリーザーバックに入れること。 | |
栗きんとん | フリーザーバックに小分けにして冷凍すること。 | |
昆布巻き | フリーザーバックに小分けにして冷凍すること。 | |
田作り | フリーザーバックに広げて入れて、それぞれがくっつかないようにして冷凍すること。 |
手作りおせちを冷凍した場合
基本的にはどの具材も冷凍することができます。しかし、冷凍する前と比べると、冷凍することによって味や食感がグッと落ちてしまうこともあります。
特に、数の子やこんにゃく、根菜類には要注意です。数の子は、冷凍することによって卵が破裂してしまうため、数の子特有のコリコリ感は損なわれてしまいます。また、こんにゃくは冷凍するとブヨブヨのゴムのようになり、根菜類は縮んでしまいます。
そのため、これらはできれば冷凍せずに、冷蔵保存できるうちに食べる方がおすすめです。
ただし、塩抜き前の数の子であれば、冷蔵で2~3カ月間保存することが可能です。冷凍保存をして食感を損なわないように、あらかじめ食べられる量だけ塩抜きして、残りは塩を抜かずに保存するようにしましょう。
通販で購入したおせちの賞味期限目安
今や多くの人が利用している通販おせちは、注文するだけで良く、とても手軽です。
利用を考えているのであれば、賞味期限を事前にしっかりチェックしておきましょう。通販おせちには冷蔵・冷凍タイプの2種類あり、それぞれ下記のように賞味期限が異なります。
おせち種類 | 賞味期限目安 |
---|---|
冷蔵タイプ | 2~3日 |
冷凍タイプ | 1カ月 |
上記はあくまで目安で、商品にもよりますが、冷蔵(生おせち)の場合は2~3日、冷凍の場合は1か月が多いです。おせち料理に入っている具材によって賞味期限が違うこともあるため、購入前には必ず確認してください。また、届いたら賞味期限にかかわらず、早めに食べることをおすすめします。
余った料理のアレンジレシピ ~黒豆とりんごの白和え~
手作り、通販おせちともに、冷凍保存した場合の日持ち期間は約1カ月です。
1カ月は長いようですが、年始の忙しい時期にはあっという間に過ぎてしまいます。残ったおせちは冷凍しているから大丈夫と思っていても、気付いたら期限が過ぎていることもしばしば。そんなことになる前に、余ったおせちはリメイクをして美味しくいただいてしまいましょう。
「おせち料理で絶対残る!黒豆をお酒に合うおつまみにアレンジしたレシピ」から、黒豆とりんごの白和えの作り方を紹介します。
材料
- 豆腐…200g
- 黒豆…60g
- りんご…1/8個
- 練り白ごま…小さじ1/2
- 白みそ…小さじ1
- 薄口しょうゆ…小さじ1
- 豆腐をキッチンペーパーで包み、耐熱皿に乗せたら、電子レンジに入れて600Wで2分加熱する。火傷をしないように少し冷まして裏ごしをする。
- りんごを縦半分に切って、厚さ2mmのいちょう切りにしたら、1と調味料と混ぜ合わせる。
少しの工夫を加えれば、残ったおせち料理もまったく別の料理に変えて、おいしく食べることができます。他のレシピも、「おせち料理で絶対残る!黒豆をお酒に合うおつまみにアレンジしたレシピ」で紹介していますので、あわせてチェックしてみてください。
おせちを長持ちさせるコツ
おせち料理を少しでも長持ちさせるコツを知っておくと便利です。長持ちさせるポイントは以下の5つです。
- ・食べきれる分だけを作る。
- ・吸湿性や防腐性が高い砂糖を多めに使って調理する。
- ・密封できる保存容器をあらかじめ準備しておく。
- ・汁気があるものはしっかりと汁気を切って保存する。
- ・お重ごと保存するのではなく、具材ごとに小分けにして保存する。
最近では、お正月にはおせち料理以外にもお鍋やお寿司を食べる家庭も増えています。「おせち料理は三が日に食べきってしまいたい」という方は、少な目に作って他の料理を足してもよいでしょう。
おせちはいつまでに作ってお重に詰める?
おせち料理の具材は、どれも同じように日持ちするわけではありません。
数日間なら味や食感が落ちにくいものもあれば、当日中に食べなければいけないものもあります。具材ごとの特徴を把握して、おせち料理を作るようにしましょう。
具材 | 作るタイミング |
---|---|
黒豆 | 食べる3日前 |
昆布巻き、田作り、栗きんとん、数の子 | 食べる2~3日前 |
伊達巻、筑前煮、酢の物 | 食べる前日 |
魚や肉の焼きもの | 食べる当日 |
さいごに
おせち料理は、作り方だけでなく、「具材の日持ち期間」や「長持ちさせるコツ」を知っておくことがとても重要です。これらを知っておくことで、何をどのくらい作るべきか、いつから作るべきかを的確に判断することができます。また、余ったおせちのアレンジレシピも知っておくと、残った具材を無駄にせずに済むので安心です。
初めておせちを作るときは特に、不安も多いですが、事前に情報を集めて準備をしましょう。