何が違うの?筑前煮・がめ煮・煮しめを見分けるポイントは調理法と食材!
筑前煮、がめ煮、煮しめ……どれも同じような煮物で、一体何が違うのだろうと疑問に思ったことはありませんか?実はそれぞれの料理には、はっきりとした違いがあったのです。まずは、それぞれどんな料理なのか説明します。
何が違うの?筑前煮・がめ煮・煮しめを見分けるポイントは調理法と食材!
筑前煮、がめ煮、煮しめ……どれも同じような煮物で、一体何が違うのだろうと疑問に思ったことはありませんか?実はそれぞれの料理には、はっきりとした違いがあったのです。まずは、それぞれどんな料理なのか説明します。
筑前煮の特徴は油で炒めることだった!油のコーティングで得られるメリットとは?
筑前煮は、現在の福岡県北部、西部にあたる筑前地方の郷土料理です。
鶏肉、ニンジン、レンコン、ゴボウ、コンニャクなどの具材を油で炒め、砂糖と醤油で味付けし甘辛く煮ます。「 煮る前に油で炒める」という点が普通の煮物と大きく異なります。油で炒めることによりコクが出て、さらに具材が油でコーティングされるため煮た時にアクが出にくくなるというメリットがあります。この違いから、筑前地方独特の煮物という意味で「筑前煮」と呼ばれています。
ポイントは骨付き肉!筑前煮と同じ作り方の「がめ煮」とは?
「骨付き」がポイントがめ煮はお正月や祝いの席で振る舞われる福岡の代表的な郷土料理です。がめ煮という名前は博多弁で「寄せ集める」という意味の「がめくり込む」が由来であるという説や、スッポンを野菜と煮たことから始まった料理なので「亀煮」と呼ばれるという説があります。作り方は筑前煮と同様で鶏肉、ニンジン、レンコンなどを油で炒めたのち、砂糖と醤油で味を付け煮込みます。そのため筑前煮の博多名称と言われることもありますが、がめ煮は「骨付き」の鶏肉が使われることが多く、筑前煮では「骨付き」は使わないという相違点があります。
煮物の王道!じっくり煮て作る「煮しめ」
煮汁が残らないように、じっくり時間をかけて煮ることを「煮しめる」といい、その調理法から「煮しめ」と呼ばれます。煮しめは具材や味付けに決まりがなく地域性が高いという点が、筑前煮やがめ煮と異なります。具材は、根菜類、芋、コンニャク、油揚げ、昆布などのほか地域によって鶏肉や魚やちくわ、かまぼこなど練り物が用いられることもあり、その味付けも地域によってさまざまです。このように各家庭で味が異なることから、「おふくろの味」のひとつになることも多いです。
煮しめは、お正月のおもてなし料理としても作られることが多い料理です。
筑前煮・がめ煮・煮しめの違いは調理法と食材だった!
筑前煮・がめ煮・煮しめに共通するのは「お正月に食べる料理」という点だけで、それぞれの調理法や使用する食材は異なります。筑前煮は油で炒め、がめ煮は「骨付き」の鶏肉を使い、煮しめはいわゆる煮物をさしています。地域によって異なるお正月料理、あなたのご家庭で食べているのは、どの煮物だったでしょうか?
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