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飾り切りの基本とアレンジ方法を知っておせちを華やかに

公開日時:2018/08/22 10:00  更新日時:2022/11/09 13:50

おせち料理をグッと華やかにできる「飾り切り」を食材別に解説します。抜き型や彫刻刀、100均の便利グッズを使った初心者向け時短アレンジも参考にしてください。

おせち料理をグッと華やかにできる「飾り切り」を食材別に解説します。抜き型や彫刻刀、100均の便利グッズを使った初心者向け時短アレンジも参考にしてください。

不器用さんでも簡単!かまぼこの飾り切り

おせち料理を詰めても少し物足りないときは、「飾り切り」をしておせち料理に華を添えましょう。
紅白かまぼこで作る飾り切りは、切り込みを入れるだけでできるものから、手の込んだ細工のあるものまでたくさんの種類があります。そのため、不器用な方や、料理初心者の方でも挑戦しやすいです。

簡単なものだと、飾り切りの基本である「日の出」や、お子さんも喜ぶ「うさぎ」などがあります。また、見た目が豪華で美しい「孔雀」や「菊」などの難しい飾り切りも、道具を上手に使えば簡単に作ることができます。
きれいな飾り切りで料理を彩れば、食べる人も喜んでくれること間違いないでしょう。

飾り切りの難易度 種類
基本編 日の出、うさぎ、ねじり(手綱)、結び、市松、松葉、竹 など
発展編 ハート、バラ、孔雀、鶴、あやめ、菊、干支

基本の「日の出」

まずは飾り切りの基本、「日の出」に挑戦してみましょう。

1・板についたかまぼこに包丁の先を斜めに入れ、模様を作りたい手前で一度止めます。
2・波を作るように包丁を左右に動かして切り、板からはずせば完成です。

簡単かわいい「うさぎ」

お子さんも喜ぶ「うさぎ」の作り方です。お好みで目の部分を茹でた人参やゴマに替えても良いです。

1・かまぼこを板からはずし、1cm幅に切ります。
2・赤い部分と白い部分の間に半分ほど切り込みを入れ、耳の部分を作ります。
3・2で切った部分の真ん中に切り込みを入れます。
4・4を内側に入れて丸めます。

和風の定番「ねじり(手綱)」

ちょっと工夫して「ねじり(手綱)」にするだけで、いつものかまぼこがおしゃれに早変わりします。

1・かまぼこを板からはずし、1cm幅に切ります。
2・赤い部分を3/4まで削ぎます。このとき白い部分が少し残るようにするときれいに仕上がります。
3・削いだ部分の真ん中のみに2㎝ほどの切り込みを入れ、端をくぐらせてねじれを作れば完成です。

互い違いにするだけ/削ぐだけ「市松」

とっても簡単な「市松」なら、お子さんと一緒に飾り切りを作ることもできます。

1・板からはずし、紅白それぞれのかまぼこを同じ厚さ(1㎝程度)に切ります。
2・紅白を交互に並べて真ん中に切れ目を入れたら、一つずつずらせば完成です。

紅かまぼこのみ使用する場合は、赤い部分を互い違いに削げば市松が作れます。

細かい部分をそぐには100円均一ショップでも買える彫刻刀の「平刀」がおすすめです。

料亭風の「松葉」

かまぼこを松の葉に似せて作る「松葉」。松の葉は縁起物で、長寿の象徴と言われています。

1・かまぼこを板からはずし、1cm幅に切ります。
2・互い違いになるように2カ所に切り込みを入れ、それぞれの先が交差するようにねじれば完成です。

高さが出せる「竹」

高さのある飾り切りで、より豪華な印象のおせち料理にしてみましょう。

1・かまぼこを板からはずし、4cm幅に切ります。
2・1の真ん中に切れ目を作ったら、その部分まで斜めに包丁を入れます。
3・裏返して、反対側も同じように斜めに包丁を入れたら、切り離して完成です。

かまぼこで花弁を挟めば楊枝いらず「バラ」

かまぼこをバラの花弁に見立てた飾り切りは、可愛らしく華やかに飾りつけできます。花弁のみでも可愛いですが、白かまぼこで挟み込めばさらに豪華な印象になります。

1・白かまぼこを1cm幅に切り、上の真ん中に2cmほどのきれこみを入れます。
2・紅かまぼこを板からはずし、2~3mm幅で薄く切ったものを1枚用意し、手前から巻いていきます。
3・花弁を1の切り込み部分に詰めます。
4・きゅうりやきぬさやなどを葉に見立てて飾れば完成です。

100円グッズで見た目豪華な「孔雀」

見た目が豪華で鮮やかな「孔雀」。一見難しそうですが、なんと100円均一ショップなどで売っている「ネギカッター」を使えば簡単に作ることができます。

1・かまぼこを板からはずし、1cm幅に切ります。
2・板側の部分を2~3mmほど残して、赤い部分から縦に切り込みを入れていきます。ネギカッターを使えば均等な幅できれいに切ることができます。
3・切り込みを入れた部分を同じ方向に丸め込めば完成です。

孔雀のアレンジでめでたさアップ「鶴」

「鶴」も長寿の象徴としておめでたい席には欠かせません。孔雀をアレンジするだけなので、こちらもネギカッターを活用して簡単に作ってみましょう。

1・かまぼこを板からはずし、1cm幅に切ります。
2・板側の部分を2~3mm残し、かまぼこの右半分は横に切り込みを入れ、左半分は孔雀と同じように縦に切り込みを入れます。ネギカッターを使えば時短しながらきれいに作れます。
3・切り込みを入れた部分を同じ方向に丸め込んでいけば完成です。

いくらなどの器にもなる「あやめ」

菖蒲の花に似せた可愛らしい「あやめ」は、中央が器のようになっているのでいくらなどの小さな食材を入れるのにもおすすめです。

1・かまぼこを板からはずし、下の部分を残して、2~3mm幅で5枚になるように切り込みを入れます。
2・真ん中の1枚に切り込みを入れます。横から半分より少し長い位置まで切りましょう。
3・両端の2枚に、2とは逆方向から同じ長さの切り込みを入れます。
4・真ん中と両端の切り込み部分を内側に丸め込めば完成です。

卵の黄身や人参をのせて豪華に「菊」

「菊」は鮮やかな紅白の花に黄色の差し色が素敵です。切り込みを入れるだけなので、早速作ってみましょう。

1・かまぼこを板からはずし、2cm幅に切り、さらに縦半分に切ります。
2・下の部分を残して、縦横に切り込みを入れていきます。
3・全体的に切り込みを入れたら、花びらのように開き、真ん中に黄身や人参を乗せれば完成です。

菊を作るときも、2で切り込みを入れる際に、ネギカッターを使うことができます。

抜き型を使えば簡単!「干支」

飾り切りに挑戦したいけど難しいという方には、動物の抜き型を使えば簡単に十二支の飾りができるのも、かまぼこの優秀なところです。
2018年は戌年なので「いぬ」の型を使って飾ってみてはいかがでしょうか。干支の抜き型がセットになったものは通信販売などでも手に入ります。

野菜の飾り切りはクッキー型や彫刻刀を使って簡単に!

煮しめや筑前煮、お雑煮などに使う野菜も、飾り切りをしてひと手間加えれば、豪華なおせち料理へとグレードアップできます。
ここでは、飾り切り初心者の方でも簡単に作れるように、100円均一ショップで買える便利グッズや彫刻刀、キッチンばさみ、抜き型などを使ったアレンジや時短方法も紹介します。

洗わずに切ると滑らない!里芋の六角むき

里芋は洗わずに切ると滑らないため、乾いた状態のまま六角に皮をむいていくのがおすすめです。

1・上下の位置を決めて先に切り落とし、形を決めます。
2・六方むき終わったら、塩で揉み洗いしてぬめりを取っておきます。
3・煮崩れを防ぐために、生米と一緒に下茹でするか、米のとぎ汁で下茹でします。
4・竹串がすっと通ったら、ザルに空けて水でさっと洗って冷ましましょう。

「梅人参」は、抜き型と彫刻刀で時短

梅の花に見立てたねじり梅は、包丁で作ると難しいですし、時間がかかります。そんなときには100円均一ショップで買える抜き型と彫刻刀の「三角刀」を活用しましょう。
おせちだけでなくお弁当の飾りとしてもおすすめですし、不器用な方でもすぐにできるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

1・皮をむいた人参を輪切りにして、梅花の抜き型でくり抜きます。
2・三角刀で花弁のふちを削れば完成です。

花れんこんはハート形や星形の抜き型の角を利用

煮しめや酢れんこんに使う花形のれんこんは、大きめのハート形や星形の抜き型を使ってきれいに作りましょう。

1・れんこんを輪切りにし、変色しないように水につけておきます。
2・ハート型や星形の抜き型の角を使ってれんこんの穴と穴の間に逆三角形のような切り込みを入れていきます。
3・一周終わったら、花びらに見えるように丸く整えれば出来上がりです。

花形の椎茸は彫刻刀で、亀甲はキッチンバサミで簡単に

椎茸にお花のような模様を入れるには、包丁で左右から斜めに切り込みを入れますが、難しければ彫刻刀の「三角刀」で削り取るだけでもOKです。
椎茸を亀の甲羅に見立てる亀甲椎茸は、キッチンばさみで六角に切れば、切り口もきれいで形も整いやすくなります。

たけのこは筋を入れて「末広」「扇子」の形に

何カ所も切り込みを入れる、たけのこの末広切りは、味が染み込みやすくなり、煮物にもぴったりです。

1・たけのこを縦半分に切り、上の部分を少し残して、2mmほどの幅で縦に切り込みを入れていきます。
2・5~6本切り込みを入れたら、残りを切り落として、指で広げれば完成です。

きぬさやの「矢羽根」は重ねてキッチンバサミで時短カット

きぬさやの「矢羽根」は、筋を取ってサッと湯がいたきぬさやの先端を、キッチンばさみでVの字にカットするだけで完成です。煮しめや焼き物など、様々な料理のアクセントとして幅広く使えます。

「菊花」のかぶ、大根、ラディッシュは割り箸を利用

菊の花に見立てた菊花かぶは、細かく切り込みを入れるのでついつい切り落としてしまいがちです。
そんなときは割り箸でかぶを挟み、それ以上は包丁が入らないようにしておくと上手く作ることができます。包丁で細かく切るのが苦手という方は、ネギカッターを使って切り込みを入れると簡単できれいに仕上がります。
切り込みを入れ終わったら、花のように広げて、真ん中に黄色や赤の食材を添えましょう。

大根と人参の「紅白結び」は千切りピーラー/スライサーで均一に

細く切った大根と人参を紅白の水引のように結んだ「紅白あいおい結び」は、数を造ろうとすると細長く切るのがとにかく大変です。
そこで、100円均一ショップでも買える千切りピーラーやスライサーを使うと良いでしょう。千切りピーラーは皮をむくように動かすだけで、均等な幅の千切りが簡単にできます。

1・細長く切った大根と人参を30分以上塩水につけてしんなりさせます。
2・それぞれ2本ずつ用意し、人参2本を輪になるように持ちます。
3・2の上に大根2本を重ね、大根の端の片方を人参の輪にくぐらせます。
4・大根のもう一方の端も同じようにくぐらせます。
5・両端をゆっくり引いて形を整えれば完成です。

きゅうり、ゆずの「松葉」で彩りアップ

かまぼこの松葉と同じように、きゅうりやゆずの皮でも松葉の飾り切りができます。

1・きゅうりの松葉の作り方は、まずきゅうりを3~4cmに切り、縦に4等分します。
2・種の部分を切り落とし、横幅が広い場合は2/3ほどを残して、切り落とします。
3・2の上下から「N」の形になるように切り込みを入れます。
4・切り込みを入れた端を重ねるようにねじれば完成です。

紅白なますの器にぴったり「ゆず釜」

ゆず釜とは、ゆずで作った器のことで、中身をくり抜くだけでできて見栄えする器です。
ゆずの香りが料理にほんのり移るので、紅白なますなどの酢の物を入れる小鉢として使うのにおすすめです。

1・ゆずの底を平らに切り落としておきます。
2・へたのついた方を2cmほど平らに切り落とします。
3・小さめのティースプーンでゆずの中身を出します。
4・果肉はすべて抜き、繊維なども残らないようにするとよりきれいです。

野菜以外の飾り切り

こんにゃくや卵、ハムなども飾り切りにすると、おせち料理を豪華に飾ることができます。 100円グッズを使って手軽にできる野菜以外の飾り切りを紹介します。

薄く切って「手綱こんにゃく」、ネギカッターで「鹿の子こんにゃく」

おせち料理に欠かせないこんにゃくは、「手綱こんにゃく」や「鹿の子こんにゃく」にすると、見た目が華やかになるだけでなく、味が染み込みやすくなります。
手綱こんにゃくの作り方を紹介します。

1・こんにゃくを長方形の形に切り分けます。厚みがあると綱の部分が作りにくいので、薄めに切りましょう。
2・1の中央に2cm幅の切り込みを入れます。
3・切り込み部分に端を入れて引けば、手綱こんにゃくの出来上がりです。
鹿の子こんにゃくは縦横全体に切れ込みを入れていきますが、ネギカッターであっという間に作ることができるます。

ゆで卵が100円グッズでいくらやサラダの器に変身

100円均一ショップで買えるグッズのなかには、ゆで卵を真ん中から切り分けられるゆで卵専用のカッターがあります。
切り分けた部分が花びらのようになり、ゆで卵の白身を器として使うことができます。いくらやサラダ、和え物などを入れるのにぴったりの大きさです。

作り方は簡単で、固茹でにしたゆで卵を専用のカッターの上で転がすだけ。おせち料理だけでなく、お子さんのお弁当などにも重宝します。

ハムのお花を咲かせる100円グッズも

ハムを二つに折り、縦に細かく切り込みを入れて丸めると、お花のような形にすることができます。しかし、ハムが柔らかくて真っすぐ切るのが難しく、途中で切れてしまうこともあり、意外と上手くできないこともあります。

そんなときに、ハムに切り込みが入れられるハムカッターを使えば、カッターをハムに押し当てて、クルッと巻くだけで、誰でも簡単に薄ピンクの可愛いお花が作れます。

さいごに

難しく思える飾り切りですが、意外と簡単に作ることができます。飾り切りをすると、おせち料理全体が華やぐので、なにか物足りないと感じたときにおすすめです。
また、ご紹介した100円均一グッズを活用すれば、包丁を使わずに華やかな飾り切りを作ることができます。特に、ネギカッターは普段の料理にも使えて、おせち料理作りにも大活躍するので、買っておいて損はありません。
お節料理だけでなく、普段の料理でも挑戦してみましょう。