おせち料理に「かまぼこ」が入っている意味・由来と飾り切り
おせち料理の名わき役「かまぼこ」には、どのような意味・由来(いわれ)があるのでしょうか?難易度別に人気の飾り切りや、残ったときのアレンジ・リメイクについても解説します。
おせち料理の名わき役「かまぼこ」には、どのような意味・由来(いわれ)があるのでしょうか?難易度別に人気の飾り切りや、残ったときのアレンジ・リメイクについても解説します。
かまぼこの意味・由来(いわれ)
かまぼこは、おせち料理に入る他の具材に比べると地味な存在なので、あまり意識することがないかもしれません。
しかし、かまぼこならではの半円形は、形が元旦の日の出に似ていることから非常におめでたい食材といわれ、昔から重宝されています。特に、おせち料理に使われる紅白かまぼこの赤は「魔除け」、白は「清浄」を表し、さらに縁起的な意味が重ねられています。
意外と簡単!?かまぼこ飾り切り
どうせなら素敵な飾り切りで、おせち料理にちょっと華を添えてみたいもの。
かまぼこの飾り切りには、初心者でもチャレンジしやすい基本の飾り切りから本格的な飾り切りまでさまざまな種類があります。
■かまぼこの飾り切り
基本編 | 日の出、うさぎ、ねじり(手綱)、結び、市松、松葉、竹 |
発展編 | ハート、バラ、孔雀、鶴、あやめ、菊、干支 |
縁起の良い植物や動物を形作ることができれば、おめでたいおせち料理をより一層華やかにできるでしょう。
また、「飾り切りの基本とアレンジ方法を知っておせちを華やかに」では、かまぼこやそれ以外の食材を使った飾り切りも紹介しているので参考にしてください。
基本の「日の出」
まずは基本の飾り切りをマスターしておきましょう。
かまぼこに包丁の先を入れてジグザグに動かしていきます。
包丁の動かし方で波は大きくも小さくもできますが、慣れないうちは大きめの波の方が簡単なのでおすすめです。
簡単かわいい「うさぎ」
おせちにかわいらしさをプラスしたいなら、簡単にできる「うさぎ」がおすすめ!
かまぼこを板から外して1cm幅に切り、ピンク部分を半分残して切り込みを入れます。
白部分から離れたピンク部分に縦の切り込みを入れ、丸めるように折り返したら耳の完成です。目を付けたいときは、細いストローで穴を開けたり、黒ゴマを付けたりすると良いでしょう。
和風の定番「ねじり(手綱)」
和風おせちを作るなら知っておきたい和風の定番「ねじり」。
かまぼこを板から外して1cm幅に切り、かまぼこの赤い部分を、皮をむくように切ります。切った中央部分に縦の切り込みを入れてねじると完成です。
互い違いにするだけ/削ぐだけ「市松」
「市松」は、簡単にお正月感を出すことができます。
紅白のかまぼこを同じ幅に切り、真ん中に切り目を入れて互い違いに並べ替えれば完成です。
料亭風の「松葉」
お盆の上に盛り付けるなら料亭風の「松葉」がおすすめです。
かまぼこを板から外して1cm幅に切り、まな板の上に置きます。片側を1cm程残るように左右から切り込みを入れ、切った端同士をねじるように重ね合わせたら完成です。
高さが出せる「竹」
高さを出して立体的なおせちを作りたいときに便利なのが「竹」です。
かまぼこを板から外して4cm幅に切ります。真ん中に切れ目を入れたら、その切れ目まで斜めに切ります。反対側も同様に行ったら、切り離します。
かまぼこで花弁を挟めば楊枝いらず「バラ」
簡単に華やかさを演出したい時には「バラ」が便利です。
白いかまぼこを、板から外して3cm幅に切り、真ん中に切り込みを入れます。
赤いかまぼこを板から外して3mm幅に切ったら、手前から巻いて、切り込みを入れた白いかまぼこに差し込みます。きゅうりやきぬさやを使って見立てた葉を両側に差し込んだらより見た目も華やかになります。
見た目豪華な「孔雀」
とにかく見た目を豪華にしたいなら「孔雀」です。
かまぼこを板から外して1cm幅に切ってまな板の上に置き、かまぼこの下部分を残して2mm幅に縦の切り込みを入れていきます。切った部分を同じ方向にすべて織り込めば完成です。
孔雀のアレンジでめでたさアップ「鶴」
孔雀をアレンジした「鶴」でおせち料理をさらに華やかに美しく演出しましょう。
孔雀型の右半分に2mm幅の縦切込みを、左半分に2mm幅の横切り込みを入れます。すべて上向きに織り込んでいけば鶴の形が完成です。
いくらなどの器にもなる「あやめ」
かまぼこを使ったユニークな器で楽しいおせちにしたいなら「あやめ」です。
かまぼこを3cm幅に切り、下部分を残すように2mm程度の幅に切り込みを入れていきます。 真ん中と両端の3枚のヒダに横から切り込みを入れて写真のように織り込めば完成です。 ヒダの折り込み部分に豆類やいくらを入れることもできます。
卵やにんじんをのせて豪華に「菊」
卵やにんじんなどを使えばさらに彩り豊かにうることができる「菊」を作ってみましょう。
2cmに切ったかまぼこをさらに半分に切り、下を残した状態で縦横に切り込みを入れていきます。下の部分を剃り返して花びらのように開き、卵を中央にあしらえば完成です。
彩りが良いので、数か所入れるだけでお重を一層華やかに見せてくれます。
抜き型を使えば簡単!「干支」
クッキーの抜き型を使えば、簡単に十二支を作ることができますし、お子様にも手伝ってもらうことができます。いろいろな種類の片貫を見つけて、迎える干支ごとに作ってみましょう。
かまぼこの並べ方、盛り付け方のコツ
盛り付けを工夫すれば、シンプルなかまぼこも華やかさを演出することができます。
お重に詰めるなら紅白互い違いに並べる、お盆やお皿に盛り付けるなら、少しずつずらして置くなど、並べ方や盛り付け方を工夫してみましょう。
また、他の食材との色のバランスや高さなども意識すると、さらに見栄え良くすることができます。ただし、かまぼこは色がとても付きやすいので、色移りしやすい食材の近くに置くのは避けましょう。
洋風にも和風にも。意外と万能なかまぼこリメイク料理
かまぼこは、そのまま食べるのはもちろん、茶わん蒸しなどの椀物に入れたり、野菜やいくらと一緒にオードブルにしたり、様々な使い道があります。おせち用にたくさん買って余ってしまったら、賞味期限前にリメイクをしましょう。
かまぼこの味噌漬け
日本酒や焼酎によく合う和風おつまみを紹介します。あと一品欲しいときや、ご飯のおともにも最適です。
材料
かまぼこ…1/2本
味噌…大さじ1~2杯
醤油…小さじ1杯
みりん…小さじ1杯
調味料の量はお好みに合わせてください。
レシピ
1・調味料をよく混ぜ合わせます。
2・ラップの上に1をひいてかまぼこを置いたら、全体的に塗っていきます。
3・2をラップできっちりと包み、冷蔵庫で2日程度置きます。
4・余分な味噌を取り除き、食べやすい大きさに切ったら完成です。
かまぼこの洋風チップス
簡単につくれるおやつレシピなので、子供も食べやすいでしょう。
材料
かまぼこ…1本
オリーブオイル…小さじ2杯
マジックソルト…適量
オリーブオイルはサラダ油、マジックソルトは食塩でもOKです。
レシピ
1・かまぼこを薄くスライスします。
2・1にオリーブオイルを入れてなじませます。
3・2をオーブントースターで15分程度焼きます。
4・焼き上がったかまぼこをクッキングペーパーに広げてマジックソルトをまぶします。
5・4の粗熱が取れたら器に盛ります。
さいごに
かまぼこは、特に調理せずに使えるので、急きょできたお重の隙間を埋めたり、華やかさをプラスしたい場所に飾り切りをして入れたりと、非常に使い勝手の良い食材です。
「おせち料理を手作りしたいけど難しそうで悩んでいる」「初心者だから上手に具材を作れるか不安」、そんな方には、ぜひかまぼこを使うのをおすすめします。