おせち料理を彩る酢レンコン。その由来と意味は人々の生活の知恵だった!
酢レンコンはおせちの定番料理ですね。地方によっては酢蓮(すばす)と呼ばれることもある酢レンコンは、花の形に切ったり薄いピンクや赤に色付けされたりしておせち料理を彩ります。では、この酢レンコンはどのような意味があって、おせち料理として食べられるようになったのでしょうか?
おせち料理を彩る酢レンコン。その由来と意味は人々の生活の知恵だった!
酢レンコンはおせちの定番料理ですね。地方によっては酢蓮(すばす)と呼ばれることもある酢レンコンは、花の形に切ったり薄いピンクや赤に色付けされたりしておせち料理を彩ります。では、この酢レンコンはどのような意味があって、おせち料理として食べられるようになったのでしょうか?
「先が見通せる明るい1年」という願いが込められたレンコン!
レンコンがおせち料理に使われるようになった由来は、その形にあります。
たくさんの穴がまっすぐに空いていて、覗くと向こう側がしっかり見えますよね。これを 「将来を見通す穴」に例えて、「見通しの良い(明るい)一年を迎えられますように」 という願いが込められているのです。
レンコンは種の多い植物であることから「多産」につながり、子孫繁栄や生命の豊かさへの願いも込められています。古代のインドでは蓮は神様が生まれた神聖な花として吉祥の意味を持っています。レンコンは様々な意味で、新しい一年が生まれる日に食べるのに相応しい一品と言えるわけです。
酢レンコンが生まれたのは生活の知恵だった
食感も良く様々な食材との相性も良いレンコンは、おせち料理でも様々なメニューに使われています。
ただ、レンコンは豊富にタンニンを含んでいるため空気に触れるとすぐに黒くなってしまいます。この黒ずみ自体は体に害を及ぼさないのですが、見た目が悪くなってしまうため、おせち料理の彩りを悪くしてしまう可能性があるのです。そこで酢に漬けるようになったのが酢レンコンの始まりです。
酢につけることで、黒ずみも抑えられ、さらにレンコンの特徴であるシャキシャキとした食感も残すことができるようになります。
酸味が強い酢レンコンは男女問わず人気の高い料理です。おせち料理は甘い料理も多いので酢レンコンの酸味が、口の中をすっきり整えてくれます。
さらに酢にレンコンを漬けることでレンコンの表面が白くなるので、食紅を使って全体を薄いピンクに染め、さらに綺麗な彩りにすることもあります。外側だけを赤く染めれば紅白に染まるためお正月のお目出度い雰囲気が出ますね。
お重の中に春の花が開いたような明るさをもたらしてくれるレンコンはおせち料理になくてはならない一品です。