おせちを彩る完全食「卵」!伊達巻や錦玉子にはどんな意味・由来がある?
おせち料理には、伊達巻や錦玉子といった卵料理が入れられることが多いです。何故おせち料理には同じ卵を使ったメニューがあるのか、それぞれどのような由来や意味があるのかを解説します。
おせちを彩る完全食「卵」!伊達巻や錦玉子にはどんな意味・由来がある?
おせち料理には、伊達巻や錦玉子といった卵料理が入れられることが多いです。何故おせち料理には同じ卵を使ったメニューがあるのか、それぞれどのような由来や意味があるのかを解説します。
諸説ある伊達巻の名前の由来!有力なのは「伊達者」
伊達巻の名前の由来には諸説ありますが有名な説は全部で3つあります。
1つ目は 伊達正宗の好物であったからという説です。伊達政宗は料理好きとしても有名なので、料理にはこだわりがあったのかもしれません。そんな伊達政宗の好物だったということであれば、名前の由来として考えてもおかしくはありません。
2つ目は 粋でお洒落な人を指す「伊達者」という言葉にちなんで名付けられたという説です。伊達巻の形や味が一般的な玉子焼きに比べて華やかである点が、卵料理界の伊達者として評価されたということでしょう。
3つ目は女性の 着物の着崩れを防ぐために帯下に締める幅の狭い帯「伊達巻」に似ているからという説です。これはシンプルに形が似ているため名前の由来になったのではないかと言われています。
しかしながら、伊達政宗は伊達巻のような料理はおろか、卵料理を食べた記録すらないと言われているため、 2つ目の説で紹介した「伊達者」が伊達巻の由来として有力とされています。
伊達巻は、卵に白身魚や海老をすり潰したものと出汁、みりんや砂糖を混ぜて、厚焼きにした後、冷めないうちに渦巻きの形状になるように巻いたものです。
厚焼き玉子と似ていますが、ポルトガルから伝来した「トルタ・デ・ラランジャ」というロールケーキの製法に影響を受けたとされています。
昔は重要な文書は巻物にしていたことから、学問や分化の繁栄を願い伊達巻をはじめとしておせち料理には巻物が多く取り入れられています。
二色の玉子を使った「錦玉子」を食べれば財宝をあやかれる!?
錦玉子はゆで卵を黄身と白身にわけて裏ごしし、蒸し型に白身、黄身の順に入れて蒸しあげた料理です。白と黄色の可愛いコントラストと甘めの味付けでお子様にも人気の一品ですね。
錦玉子という名前の由来は、その名のとおり卵の黄身と白身を「二色=錦」という語呂合わせから名付けられています。黄身は錦糸、白身は銀糸にたとえ、錦織りのあでやかさが正月料理として喜ばれるとともに、 財宝に通じる錦にあやかりたい という意味も込められています。
完全食卵で新年からバランスの摂れた食事を!
卵は完全栄養食ともいわれるように、タンパク質やビタミン類、鉄分、カルシウムなど豊富な栄養素がとれ、栄養バランスのとれた食事に欠かせないものです。日頃から口にすることの多い食材ですが、正月料理にも使われています。
おせちを華やかに彩る、伊達巻や錦玉子。見た目の華やかさだけでなく、栄養のバランスを整えるためにも、欠かせないおせち料理です。