マンサニージャ・ラ・ヒターナ

日本では、まだ辛口（ドライタイプ）のシェリーを楽しむ習慣が広がっているとは言い難いですが、実に気分のいいお酒です。
特にこのラ・ヒターナは、シェリーの命とも言えるフロール（酵母）が清らかで華やか。艶っぽすぎず、暑苦しくもなく、心地いい軽やかさが楽しめます。キレもよく、食事と気持ちよく手を取り合うのも特徴。特に休日の午後や仕事が早く終わった平日の夕方に、イワシや青唐辛子の酢漬け、海の幸のアヒージョと言ったスペインのタパスに合わせると、お酒も料理も止まらない。
和の世界ならスーパーで買ったエビ、イカ、脂がのった青魚など、多彩な刺身の盛り合わせをグレードアップ。醤油ではなくオリーブオイルと軽いペッパーと合わせて軽やかに！

マバム ビーチ

「This is！」と枕につけたいパーティドリンク。私は、スペイン系の野外イベントでMC出演をする機会が多いのですが、このスパークリングワインがあると会場がぐっと明るく、楽しく、そしてちょっとゴージャスな気分になりアガるんです。
まず見た目がいい。このキラキラのブルーが、不思議にゆったりとしたグルーブでボトルの中を動く泡と混ざり合ってトロピカルなミラーボールのよう。飲んでみると、このゆったりなグルーブの泡からトロピカルなアロマとテイストが！　ブルーなのに風味はパイナップル。アルコール度数も低く、気取らずプラカップに注げばホームパーティがイベントっぽく。しっかりスペインの固有品種を使ったワインは、フィンガーフードと共に楽しく、美味しく。

カタルジーナ　メゼック　マヴルッド

東欧のワイン。日本では、まだ知られていない存在。また、ブルガリアと言えば“ヨーグルト”のイメージが強いかもしれませんが、ワイン造りが古くから行われており、1980年代までは世界有数のワイン輸出国。生活の隅々にまでワイン文化が浸透している国なのです。
第一印象や味わいが、とても日本人向き。唇や舌にゆっくり、優しく絡みながらじんわりと体の中に染み渡っていく感覚。刺激が強すぎる、重すぎるフルボディではなく、ゆったりと優しいフルボディが特徴です。このワインは、その上でフレッシュな果実味とのバランスもよく、まったりだけではなく元気ではつらつさも感じます。騒ぐというより語らう。しみじみだけど笑顔。そんな素敵な食卓を演出してくれます。

シャンパーニュ・アルフレッド・グラシアン・ブリュット

私は、シャンパーニュ専門webマガジンの編集長としてワイン学校でシャンパーニュついての講座を持っています。その際の良きサンプルとして、この泡を頻繁に紹介しています。
その理由は、醸造過程でベースワイン造りに“樽”を使うこと。フレッシュさとエレガントさ。シャンパーニュらしさを表現するために近年、ステンレスタンクが多く使われています。管理やメンテナンス面も見逃せません。樽は、本来のシャンパーニュの造り方であり、手間もかかりますが、樽だからこそ表現できる、深みのある酸や複雑さを持っています。落ち着いたフレッシュさ、じっくり複雑な酸と味わいを堪能していただけるはずです。落ち着いた夜、親友や家族とご一緒に。

kimoriシードル　750ｍｌ　ドライ＆スイート2本セット

りんご王国の青森弘前。何度か取材で足を運びました。りんごが赤々と実り輝く季節もいいのですが、厳寒の中「実りが本当に来るのか？」と思わせるような白銀の中にあるリンゴの木もまた美しく、神々しいものでした。
弘前という空気と土と文化が生んだ素晴らしいりんご。これを生食ではなく、シードルのために使うというのは勇気と決断がいることだったと思いますが、kimoriは果敢に挑戦。だからこそ、りんごそのものの素晴らしさが存分に味わえます。
ドライは、ビールやスパークリングワインのかわり、最初の乾杯にも楽しいお酒。弘前名物のアップルパイなど、スイーツを合わせるのもいいですが、味噌ダレホルモン、焼きとん、豆板醤系の料理と一緒に食すのも面白いです。

ボデガ・イニエスタ・ドゥルセ・コラソン・ロサード　2016

サッカーの世界的大スターのアンドレス・イニエスタが、オーナーを務めるワイナリー。
これが、名前貸しでも余技でもないんです。ワイナリーはイニエスタの故郷にあり、もともと祖父の代から畑を持ちブドウ栽培を行っていました。彼も少年時代、収穫を手伝い「この地のブドウを使って自分たちのワインを造りたい」と夢を持っていました。
プロサッカー選手になり、初給料で畑購入の資金を家族にプレゼント。これも彼らしい。この甘口ロゼは、彼の優しさが良くあらわれたもの。激しい戦いに身を置きながら、ピッチ内外で人柄、人望の厚さがあると知られているだけに、虚勢も虚栄もない、素直な甘さ。ほんわか、じんわりとした時間が過ごせます。