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「レストランの味をビストロで」。フレンチシェフが生んだ、つい食べたくなる2つのケーキ

公開日時:2019/04/02 00:00  更新日時:2019/04/02 16:05

今年でオープン36年目を迎えたフレンチレストラン「ビストロボンファム」。オーナーシェフの富山勉さんは、シェフとして勤めていた約10年前にこのお店を引き継ぎました。その後“レストランの味をビストロで”というコンセプトを掲げて再出発。その日から今日までの物語と、口コミでじわじわと評判になった2つのケーキについてお話を伺います。

勤め先のシェフからオーナーシェフへ

「僕がオーナーシェフになった時点で『ビストロボンファム』は、すでに20数年の歴史がありました。前のシェフから受け継がれてきたお料理もあって。それを残しつつ、僕のオリジナル品も取り入れて、少しだけ垣根を下げる形で再度オープンしました。

より気軽に本格的なお料理を楽しんでいただきたい、と私がオーナーになるタイミングでコンセプトを変えたんです。ベビーカーに乗ったお子さんと一緒にいらっしゃる方も増えましたし、スマートカジュアルなスタイルで気楽にお越しいただけたら嬉しいですね」と富山さんは話します。

▲「ビストロボンファム」オーナーシェフの富山勉さん


「舌平目のボンファム風」や「牛テールの赤ワイン煮」などに加え、フランス料理店ではあまり見かけない「ロールキャベツ」が並ぶのも富山さんならでは。熟成牛肉のミンチと薄切り肉をちりめんキャベツで包み、旨味と食感を豊かに。シェフの技が込められた逸品は、まさにお店のコンセプトを体現したような一皿ばかり。
南フランスの家を彷彿とさせる内装は、本格的なお料理を前にどこか気持ちがホッとします。

「前オーナーの時代に改装したのですが、壁を貼ったり真鍮を付けたりと、僕らも手伝ったんですよ。自分たちで作ったお店という意味でも、この空間を残したい、という思いが自分の中にあったんでしょうね」

▲味のある梁が印象的な店内。一軒家風の外観が目を引きます


お店を引き継ぐにあたって、葛藤もあったと話します。

「価格設定やお客さまとの接し方なども悩みました。価格をある程度下げようと思っていましたが、クオリティはそのままという課題もありましたね。今でも『この素材を使いたいんだけど予算を押さえなきゃいけないなぁ……使っちゃおう!』 となることが多いんですよ(笑)。そうこうしているうちに、新たなお客さまも来てくださるようになってありがたいことです」と富山さん。

「美味しい料理を気軽に楽しんでほしい」

そんな富山さんの気持ちは、じわじわと口コミで評判になった2つのケーキにも込められていました。

▲「美味しい料理を届けて丁寧にやっていこう」という気持ちでお店を再オープンしたそう

フランスの伝統菓子を可愛いキューブ形に。テーブルに華を添える「デュプロマット」

“シェフの帝王”とも呼ばれたフランスの宮廷料理人・アントナン・カレームが生みだしたとされる伝統的なお菓子「デュプロマット」。ホールで作られるのが一般的ですが、「ビストロボンファム」では手みやげやティータイムの一品にもぴったりなキューブ形に仕立てています。

▲華やかな色味が目を引く「デュプロマット」。富山さんの好物ということもあり、もともとランチのワゴンデザートでも出していたそう


「ぐるなびさんから去年2月に品評会で出すお菓子を作りませんか、と提案をいただいて。実は以前に12cmホールの「デュプロマット」を作ろうと考えていた時期があったものの、商品化には至らなかったんです。そんな時にそのお話があり、2週間ほどでこの形に決まりました。この機会がなかったら、まだもんもんと考えていたかもしれませんね。熟考するのも大切なことですが、大事な時って集中するとトントン拍子にいろんなことがスムーズに決まるものなんだなと学びました」

そんな経緯で生まれた「デュプロマット」は、華やかなビジュアルも手伝って、今や口コミで評判の手みやげに。しっとり甘く、食べ応えがあるものの、ふんわり広がるラム酒の香りと果肉の味わいで意外にもあっさりと食べられてしまう。そんなところが、富山さんの狙いでもあります。

▲中央の「オルディネール」のほか、オレンジピールが香るアブリコ(右)、カカオ72%チョコにキルシュを使ったフォレノワール(左)との3個セットも近々デビューするそう


定番の「オルディネール」は、プリン生地が染みたジェノワーズ(スポンジ)に黄桃や洋梨、ブルーベリーなどのフルーツを閉じ込めた一品。大人が香りを楽しみながら食べるお菓子をイメージしラム酒を効かせています。

「食べ応えもあるけれど、重くないイメージ。生地の甘みとフルーツの酸味、香りがマッチした仕上がりになっていると思います。フルーツが入っている位置によって色合いが変わるので、同じものはひとつとしてないのも面白いですよね。火を入れるので、もちろんお子さまも召し上がっていただけますよ」

▲「型に素材をひとつずつ入れながら作ります。ジェノワーズとプリン生地の割合も、ホールで食べた際の食感が出るよう研究しました」と富山さん


どこの面から見ても色鮮やかになるように、フルーツの位置も計算しながら手作業。

「ホールで作ってしまえば、どこを切っても同じような色合いが出るのですが、キューブ形だとそうはいかない。さらにこれを2等分にして食べることを考えると、果実もバランスよく入れなければいけないんですよね。味はもちろん、見た目も大事なのでピンセットを使いながら作っています。正直本当に大変なんですよ」と笑います。

そして「近頃は、食べ応えの軽いお菓子が好まれる傾向にあって、こういう比較的重いスイーツは敬遠されがちなんですよね」と富山さん。

「でも、自分はデュプロマットが好きだったのでどうにかして皆さんに知っていただきたかったんです。形もよりスタイリッシュにできれば『可愛い』と手に取っていただけるのかな? と。だって1800年代から残っているってことは、時代が変わっても皆んなが美味しいと思ったからでしょ」

お酒のお供やモーニングにも。香ばしい生地と素材の塩味がクセになる「オリーブと生ハムのケークサレ」

ぐるなびからのリクエストによって生まれたもう一品は、塩味のケーキ「オリーブと生ハムのケークサレ」。

「『甘くないお菓子を』というリクエストをいただいて。僕は、酒飲みなのでそれならお酒に合うものにしようと作った一品です。アクセントにマスタードも入っているんですよ」と富山さん。

オリーブオイルを加えた生地は、サクッと香ばしく、グリーンオリーブやパルマ産生ハム、グリュイエールチーズの旨味が溢れます。

「生地に対してかなり素材の割合が多いので、実は塩分をまったく加えていないんですよ。食べた際の塩気は、生ハムとオリーブ、グリュイエールチーズ、マスタードのもの。あとは、一本に対して黒コショウを10回挽くだけですね。オーブンに入れたら素材の味わいで完結してくれる、作り手にとって優秀なお菓子でもあります」

▲塩味のケーキ「ケークサレ」は、お酒のお供や朝食にも


噛むほどに溢れ出す素材の旨味と絶妙な塩気は、つい一杯やりたくなる味わい。

「当然ワインには合いますし、軽く焼いて朝ごはんとしてもおすすめです。ポタージュやお野菜のスープと一緒に食べていただくと合うかなと。レンジで10秒ほど温めると、香りが出てガラッと風味が変わるのでぜひ試してみてください。上に少し油が滲んできたくらいが目安かな」

▲色味は、オリーブオイルと卵によるもの。カットすると中には素材がゴロゴロ


「お菓子作りを専門的に学んだわけではないし、お菓子屋さんの知り合いも多いし、巨匠が食事に来ることもあるのでプレッシャーはあります。私が、出来るのは心を込めて作り続けること。お店もケーキも長らく愛されていけば嬉しいですね」と富山さん。

ひょんなきっかけで生まれた名品は、「自分が好きな味を多くの人に味わってほしい」。
そんなシェフの思いがギュッと詰まっているのです。

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