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築地の新鮮な魚を秘伝の塩汁で干物に 親子3代リレーで繋ぐ、注目の干物店

築地で親子3代続く、高級干物仲卸『西秀商店』は、昭和41年に創業。オリジナルの干物作りを確立し、現在、3代目の加藤将史さんも加わって、技と歴史を守っています。食通を唸らせる干物作りの舞台裏を、将史さんに伺いました。

築地の仲卸だからできる 贅沢なオリジナル干物

ターレーと呼ばれる築地独特の乗り物が行き交い、近頃では、外国人観光客も多く訪れ活気に溢れる東京都築地中央卸売市場。中でも仲卸店が軒を連ねる「場内」(じょうない)と呼ばれる一画は、プロが買い付けに来る場所です。そこで昭和41年から高級干物をメインに扱う仲卸が、『西秀商店』。
北海道出身の初代、加藤泰蔵さんは、親類が営む築地の仲卸で経験を積み、独立します。「昔は、築地で仕入れた魚を荷車に積んで、銀座や浅草くらいまで魚を売りに行っていたそうです」と、お店の成り立ちを話すのは、3代目の将史さん。

 
「築地の商売は仲卸業なので、沼津など地方で加工された干物を築地で買って、スーパーや飲食店に卸すのが普通です。でも、父、正志の代の時、“築地には、せっかくいい生魚が入ってくるのだから……”と、それを仕入れて、自分で干物を作り始めました」。
正志さんが試行錯誤した末に完成した干物は評判となるものの、都内で作る生産量には限界が。現在は業務委託で『西秀商店』の味をしっかりキープしています。
では、その独特の味わいは、どのようにして生まれているのでしょう?

▲祖父、父の背中を見ながらお店を切り盛りする3代目の将史さん

魚の目利きが素材を厳選 手さばきで「美しさ」も追求

干物は、魚を開き、「塩汁」(しょしる)と呼ばれる調味液に漬け込み、乾燥させるという、工程だけ聞けば、至ってシンプルな食品。それだけに、各ステップで独自の工夫を凝らすことで、お店の個性が反映された干物が出来上がります。『西秀商店』では、まず素材となる魚を厳選することからスタート。

 
「最も身近な干物、アジも、干物に向いているものと、刺身に向いているものに分かれます。例えば、関アジというブランド魚。関アジは潮の流れが速いところで泳いでいる魚なので、筋肉がついていて、身がこりこりしています。そういう身質の魚は、刺身で食べた方がおいしい。
今、うちで使用しているのは、島根県の“どんちっち”というアジで、脂質が全体の10%以上あるブランドアジです(一般のアジは3.5%程度)。エサとなるプランクトンに脂が多く、干物に向いた脂のりの良さなんです」。
さらに、その脂のりは、セリ場でしっかり確認。「背中に脂がついているかをチェックするために、セリ場で魚を輪切りにします。すると、背中の断面に白い脂があるかどうかがわかる。そういう魚を選んでいます。あとは、お腹のハリがいいか。目が血走っていないかもポイント。鮮度の良さを見ています」。

▲魚を選ぶところから、捌き、乾燥まで全ての工程でこだわりが

新鮮な魚を入手したら、一尾ずつ包丁でさばいていきます。「機械で魚を開いていくと効率もいいし、人件費もかかりません。干物が繋がっている背の部分に包丁を入れ過ぎてしまうと皮まで切れてしまうので、気を遣いますが、手作業の方が仕上がりが美しいんです」。
干物は、その姿形も重要視される食品。その点、父・正志さんが考えた魚のさばき方は評判です。「父の魚の開き方は、色気のある開き方だと、お客さんから言われたことがあります。父は自分と違って、黙々と魚をさばいて向き合う職人気質。突き詰めていく姿勢は、僕にはなかなか真似できません」と、将史さんは尊敬の念をにじませます。
こうして美しい干物が出来上がっていくわけですが、干物の味わいを左右するのは漬け込む調味液。そこにも隠れた秘密がありました。

継ぎ足しで繋いだ「塩汁」は 醤油いらずのおいしさ!

干物の味の決め手となる、漬け込み液「塩汁」。基本的には塩と水ですが、どんな塩を使うか、塩分濃度をどうするかなど、作り手の考え方によって、味わいは大きく異なります。
「ある干物屋さんでは、そこに漁醤を足すなど、鰻屋さんの秘伝のタレのように、そのお店独自の塩汁があります。それも継ぎ足し継ぎ足しで繋いでいきますから、その間に、漬け込んだ様々な魚のエキスが溶け出して、オリジナルの漬け込み汁に育っていくんです」。
長年使われ続けてきた塩汁は、こちらだけの味。塩は、世界遺産にも登録されているオーストラリア・シャークベイの天然天日塩を使用しています。

 
「うちの干物は、もしかしたらしょっぱいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。干物は、一般的には、醤油をかけた大根おろしといっしょに食べることが多いかと思います。うちのは醤油をかけなくても、そのまま魚の味を楽しんで欲しいという思いから、しっかりした味わいに仕上げています」。
もちろん、その味にたどりつくまでに、先代の正志さんは、試行錯誤を繰り返したといいます。
「父も最初から上手に干物作りができたわけではありません。作り始めた一時期は、毎日、失敗作の干物を持って帰ってくるので、食卓には来る日も来る日もアジの干物が並びました(笑)。でもそのおかげで、小さい頃から干物は食べてきているので、自分の中では、うちの干物の味の基準は持っていると思います」。
ある種、干物の英才教育を受けたような形の将史さん。父からのバトンを受け継ぎ、今後も、伝統の味をしっかり守っていくことでしょう。